直線上に続く遺跡!?
「土地の持つパワー」といえば、すぐにある言葉を連想されることだろう。
そう、レイラインだ。
1921年のこと。
イギリスのビール醸造業者で考古学マニアでもあったアルフレッド・ワトキンスは、故郷であるヘレフォードシャーの丘陵を馬で旅していた時、突如、見慣れた風景の中に何本もの直線が交差しているヴィジョンを見た。
後に地図で確認した彼は驚愕した。
先史時代の遺跡、土塁、立石、石塚、地上絵、さらには古い教会などが、どういうわけか遥かな距離にわたって永延と続く、綺麗な直線上にならんでいたのだ。
この直線路に沿う地名にはなぜか「レイ」で終わる語尾を持つものがおおかった。
そこで彼はこの直線路を「レイ・ライン」と名付けた。
当初、彼はこれを古代の交易路だったのではないか、と考えた。
さまざまな地形を持つ広大な原野を誤りなく進むため、遺跡などの目印が設けられたのではないか。
だが実際には、交易路説には無理があった。
というのも、道は断崖絶壁や湖、沼地なども貫いており、人間が通行するには不向きであるということが立証されたのだ。
地球エネルギー
このラインはなんなのか。
1960年代になって、謎の直線路に対する新たな見方が登場した。
やはり考古学愛好家であった弁護士ガイ・アンダーウッドが、先史時代の遺跡の血かには水脈が存在していることを確認。
しかも同時に、そこには水脈以外の「何らかの流れ」も存在していることが明らかになった。
アンダーウッドはこれを地球内部に潜む磁力のようなものと考えた。
この力について、彼はいう。
「地球の内部で発生し、波動を伴い、大きな浸透力を持ち、地球の表面にネットワークを形成し、ある種の樹木や植物の発芽を生長に影響を与え、動物によって感知・利用され、動物の身体の両面に作用し、螺旋状のパターンを描くようである」
彼の見解が事実なら、古代遺跡が描く直線路は、大地を流れる何らかのエネルギーの通路であった可能性が高い。
そしてその通路上の要所要所に配置された遺跡は、このエネルギーを教化あるいは制御するための特物の装置であったのではないか、と考えられたのだ。
事実、アンダーウッドは、実際にストーンヘンジにおいてダウジングによる計測を行い、水脈と未知なるエネルギーが強大な螺旋を形成している。
つまり、ストーンヘンジの位置は、地球エネルギーの流出ポイントそのものだったのだ。
おそらく古代の人々は、現代人よりもはるかに容易に、そのエネルギーの存在を感知できたのだろう。
ゆえに彼らはこの場所を聖地とし、
ストーンヘンジのような壮大な装置までつくりあげたのではないだろうか。