概要
中央アメリカ・パナマ南部のコクレ県で発掘されたマヤ文明の遺物が、この黄金のブルドーザーである。
コクレ県には6世紀から11世紀までコクレ文化が栄えており、大量の陶器や装身具、黄金製の装飾品などに混ざって発見された。
長さ20センチほどのこの黄金細工は、当初、ワニかジャガーをモデルにした装飾品と考えられていた。
実際、この遺物を所蔵するペンシルべニア大学考古学人類学博物館が発見当時に作成した説明書には次のようにある。
大きなエメラルドがはめこまれたジャガーで、口は蛇をかたどっている。
だが、黄金ジェットの仮説を提唱したサンダーソン博士は、これが動物をかたどった装飾品とは思えなかったのである。
白紙はこの黄金細工を、土木工事に実際に使用されたブルドーザーの模型ではないかと考えた。
確かにいわれてみると、尾の先の歯車は掘りおこし、木を押し倒すシャベルに見えないこともない。
マヤ文明の都市の多くは、密林の中に巨石を使って作られている。
もしかしたらマヤの人々はこのようなブルドーザーを使って数々の遺跡を建築したのかもしれない。
もちろん、今のところマヤの遺跡から、機械を使っていた記録は発見されていない。
だが白紙の推論が正しいとすれば、このオーパーツは、マヤの巨石文明の秘密を解く鍵になるかもしれないのだ。